日本語教員試験とは?登録日本語教員の国家試験・基礎100問120分・合格基準・日程(令和8年度)
国家資格「登録日本語教員」になるための日本語教員試験について、試験の位置づけ、基礎試験と応用試験の構成、合格基準、出題範囲の5区分、令和8年度の日程と受験料、資格取得のルートと経過措置、令和7年度の実施結果を、文部科学省が公表している情報をもとに整理しました。令和9年度(2027年度)の要項は、2026年10月25日時点では未公表です。
最終更新:2026年10月25日
1試験の位置づけ
日本語教員試験は、文部科学大臣が行う国家試験です。「日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律」(令和5年法律第41号・2024年4月1日施行)に基づき、日本語教育を行うために必要な知識及び技能を有するかどうかを判定します。法律は試験を「基礎試験及び応用試験」の2つで行うと定め、毎年1回以上行うとしています。令和6・7・8年度はいずれも年1回、11月に実施(予定)です。
受験資格に、年齢・学歴・国籍等の条件はありません。
なお、法令・文部科学省の資料での試験の名称は「日本語教員試験」です。「日本語教師」は一般的な呼び方で、法令上の資格名は「登録日本語教員」です。
2基礎試験と応用試験の構成
令和8年度日本語教員試験実施要項(2026年2月6日付)に書かれている構成は、次のとおりです。
| 試験時間 | 出題数 | 形式 | 配点 | |
|---|---|---|---|---|
| 基礎試験 | 120分 | 100問 | 選択式 | 1問1点(計100点) |
| 応用試験 | 読解:100分/(休憩)/聴解:50分程度 | 読解:60問/聴解:50問 | 選択式 | 1問1点(計110点) |
- 基礎試験は、日本語教育を行うために必要となる基礎的な知識及び技能を、区分ごとに出題します。
- 応用試験は、基礎的な知識及び技能を活用した問題解決能力を測るため、教育実践と関連させて出題します。複数の区分にまたがる横断的な設問で、一部は日本語学習者の発話や教室での教師とのやりとりなどの音声を用いた聴解問題です。
- 基礎試験と応用試験の両方に合格(または免除)した人が、日本語教員試験の合格者です。応用試験の採点は、基礎試験に合格した人(または基礎試験の免除を受けた人)だけが対象で、基礎試験が不合格だと応用試験は採点されません。
3合格基準
令和8年度の実施要項は、合格基準を次のように示しています(原文)。
応用試験:「総合得点で6割程度の得点があること。」
「※ 基礎試験、応用試験とも、年度ごとの難易差等により合格基準の調整を行うことがある。」
つまり、固定の合格点は公表されていません(「程度」とあり、年度により調整されることがあります)。基礎試験は、総合で高い得点が必要なうえに、5区分のどれも低くてはいけない、という条件です。区分ごとの問題数や配点も公表されていません。
4出題範囲の5区分
出題範囲は、「登録日本語教員 実践研修・養成課程コアカリキュラム」(中央教育審議会生涯学習分科会日本語教育部会決定)の養成課程にある「必須の教育内容」に示された範囲です。日本語教育の活動分野や学習対象者に応じた分野別の専門性に関する詳細な知識等は、問わないとされています。
必須の教育内容は通称「50項目」と呼ばれますが、(28)「教育実習」は実践研修側の内容にあたるため、試験の出題対象は49項目です(コアカリキュラム本文に「養成課程コアカリキュラムの『必須の教育内容』は49項目である」とあります)。
| 区分 | 基礎試験のおおむねの出題割合 | 下位区分(一般目標) |
|---|---|---|
| 社会・文化・地域 | 約1〜2割 | 世界と日本/異文化接触/日本語教育の歴史と現状 |
| 言語と社会 | 約1割 | 言語と社会の関係/言語使用と社会/異文化コミュニケーションと社会 |
| 言語と心理 | 約1割 | 言語理解の過程/言語習得・発達/異文化理解と心理 |
| 言語と教育 | 約3〜4割 | 言語教育法・実習/異文化間教育とコミュニケーション教育/言語教育と情報 |
| 言語 | 約3割 | 言語の構造一般/日本語の構造/コミュニケーション能力 |
出題割合は「約○割」という幅での公表で、区分ごとの正確な問題数ではありません。応用試験は複数の区分にまたがる横断的な設問のため、出題割合は示されていません。5区分・15の下位区分の名称は、文部科学省「令和7年度日本語教員試験の出題内容及びサンプル問題」の出題範囲の表に基づきます。
5令和8年度の日程・受験料・試験地
日程
| 令和8年度 | 日程 |
|---|---|
| 出願期間 | 2026年7月13日(月)〜8月21日(金)(終了済み) |
| 試験日 | 2026年11月8日(日) |
| 結果通知 | 2026年12月18日(予定)。日本語教員試験システムによるオンライン通知+合格者に合格証書 |
出願は日本語教員試験システムでのオンライン出願です。試験地は北海道・東北・関東・中部・近畿・中四国・九州・沖縄の8地区です。自然災害等で中止になった場合に、再試験が実施されることがあります。
受験料
| 区分 | 受験料 |
|---|---|
| 基礎試験及び応用試験 | 18,900円 |
| 基礎試験が免除される場合(免除資格の確認及び応用試験受験料) | 17,300円 |
| 基礎試験及び応用試験の双方が免除される場合(免除資格の確認手数料) | 5,900円 |
いずれも合格証書の発行手数料を含みます。登録の手数料(4,400円・政令第2条)と実践研修の費用は別にかかります。
6資格取得のルートと経過措置
登録日本語教員になるルートは、大きく2つです(文部科学省の案内)。
- 試験ルート:日本語教員試験(基礎試験・応用試験)に合格 → 登録実践研修機関で実践研修を修了 → 文部科学大臣の登録。
- 養成機関ルート:登録日本語教員養成機関の養成課程を修了(基礎試験は免除)→ 応用試験に合格 → 実践研修を修了 → 文部科学大臣の登録。
このほか、現職の日本語教師などを対象にした経過措置(C・D-1・D-2・E-1・E-2・Fの6ルート)があり、試験の一部または全部が免除されます。経過措置の期間は原則として法施行後5年(2029年3月31日)までで、必須の教育内容に対応した課程の修了者(Cルート)のみ2033年3月31日までとされています。日本語教育能力検定試験の合格者は、実施時期により E-1・E-2 に当たり、現職者であれば経過措置による免除の対象になります。
7実施結果(令和6・7年度)
文部科学省が公表した実施結果は次のとおりです。「合格者」には経過措置による全試験免除者が含まれるため、全体の合格率をそのまま「試験の難しさ」と読むと誤解を招きます。
| 区分 | 令和7年度(2025年11月2日)受験→合格(率) | 令和6年度(2024年11月17日)受験→合格(率) |
|---|---|---|
| 全試験受験者(基礎・応用とも受ける人) | 3,796→1,355(35.7%) | 3,947→366(9.3%) |
| 基礎試験免除者(応用のみ受ける人) | 10,949→7,669(70.0%) | 7,750→4,727(61.0%) |
| 全試験免除者(免除の確認のみ) | 2,852(全員合格扱い) | 5,958(同) |
| 全体(全免除者を含む) | 17,597→11,876(67.5%) | 17,655→11,051(62.6%) |
8日本語教育能力検定試験との違い
日本語教育能力検定試験(JLTCT)は、公益財団法人日本国際教育支援協会(JEES)が実施する民間の検定です。同協会の公式ページに「国家資格としての登録日本語教員のための試験ではありません」と明記されています。日本語教員試験とは別の試験です。
両者の接点は、日本語教育能力検定試験の合格者が、現職者であれば経過措置の免除対象になりうる点です(上記6)。本ページとアプリ「日本語教員ウカール」は、日本語教員試験の対策を扱っており、日本語教育能力検定試験の対策アプリではありません。
9よくある質問
Q. 日本語教員試験は何問・何分ですか?
A. 令和8年度の実施要項によると、基礎試験は120分・100問・選択式(1問1点)、応用試験は読解100分・60問と、聴解50分程度・50問の選択式です。
Q. 日本語教員試験は何点で合格ですか?
A. 固定の合格点は公表されていません。基礎試験は「各区分で6割程度の得点があり、かつ総合得点で8割程度の得点があること」、応用試験は「総合得点で6割程度の得点があること」とされ、年度ごとの難易差等により調整されることがあります。
Q. 日本語教員試験に合格すれば登録日本語教員になれますか?
A. なれません。試験に合格し、かつ実践研修を修了して、文部科学大臣の登録を受けることが必要です。
Q. 日本語教員試験は誰でも受けられますか?
A. 年齢・学歴・国籍等の条件はありません。
Q. 日本語教員試験の受験料はいくらですか?
A. 令和8年度は、基礎試験及び応用試験が18,900円、基礎試験が免除される場合が17,300円、双方が免除される場合が5,900円でした(合格証書発行手数料を含む)。
Q. 令和9年度の日本語教員試験の日程はいつわかりますか?
A. 2026年10月25日時点では未公表です。令和8年度の実施要項が2026年2月6日付だったため、令和9年度も例年2月ごろの見込み(推定)ですが、文部科学省の告知ではありません。文部科学省の日本語教員試験のページで確認してください。
Q. 日本語教育能力検定試験の対策にも使えますか?
A. 日本語教育能力検定試験は公益財団法人日本国際教育支援協会が実施する民間の検定で、国家資格としての登録日本語教員のための試験ではありません。本アプリはその対策アプリではありません。
Q. 日本語教員試験の対策アプリはありますか?
A. アプリ製薬の「日本語教員ウカール」が、日本語教員試験の基礎試験と応用試験の読解にあたる形式の対策アプリです。文部科学省とは関係のない個人開発の非公式ツールで、出題範囲と法令・公的資料に基づくオリジナル問題を5区分で収録します。Web(ブラウザ)でも使えます。全機能の解放は買い切り¥980(予定・変更の可能性あり)で、購入は Google Play 版のアプリ内で行います。応用試験の聴解(音声問題)は対象外です。
10問題集アプリ「日本語教員ウカール」
スキマ時間にスマホで日本語教員試験の学習を進めたい方向けに、対策アプリ「日本語教員ウカール」を開発しています。
- 出題範囲(必須の教育内容)と法令・公的資料に基づくオリジナル問題。試験問題や文部科学省公開のサンプル問題を転載したものではありません。各問に解説と出典を明記します
- 忘却曲線にもとづく復習・本番モード模擬試験(100問・120分・区分別の足切り判定。4択と区分の配分は再現値)・区分別の弱点分析
- 5区分に分けて学べます。応用試験の聴解(音声を聞く問題)は含みません
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11出典・参考にした公表情報一覧(すべて2026年10月25日確認)
- 文部科学省 日本語教員試験に関すること(令和8年度の概要・受験料・試験地・経過措置)
- 文部科学省 令和8年度日本語教員試験実施要項(令和8年2月6日 総合教育政策局長決定)
- 文部科学省 令和7年度日本語教員試験の出題内容及びサンプル問題(出題範囲の表)
- 文部科学省 令和7年度日本語教員試験実施結果
- 文部科学省 令和6年度日本語教員試験実施結果
- 文部科学省 登録日本語教員 実践研修・養成課程コアカリキュラム
- 文部科学省 登録日本語教員の資格取得ルートに関する要件について(経過措置期間)
- e-Gov法令検索 日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律
- e-Gov法令検索 同法施行規則
- e-Gov法令検索 同法施行令
- 日本国際教育支援協会(JEES) 日本語教育能力検定試験
本アプリは文部科学省および日本国際教育支援協会とは関係のない、非公式の学習補助ツールです。試験・申込の最新情報は文部科学省のサイトでご確認ください。